こんにちは、たらこまるです。
本記事は
キッチン実用ノウハウ集の超基礎事項編です。
主に以下を紹介していきます。
- 新人がまず押さえるべきポイント
- センター以外はチェックを絶対に見ないこと
- センター以外はニューオーダー読上げをしないこと
- 最低限の清掃をしながらオーダーあげること
これらの事項は
オーダーあげる以前の超基礎事項であり、
出来ていないまま本ノウハウ書の他記事を読み進め実践してもあまり効果は期待できません。
最初から全て行うことは難しく抵抗もあるかもしれませんが少しずつ実践していきましょう。
もう完璧だという方は次のステップである初級編に進みましょう。
■ノウハウ集の全体構成
章 | ノウハウ集 | 記事の概要 |
---|---|---|
1 | 概要編 | まずはココから読み始めよう!ノウハウ集とは?前提など |
2 | 超基礎事項編 (本記事) | オーダーあげる以前の超基礎事項!コレが出来ないとこの先は無い |
3 | 初級編 | 新人としてまずはここを押さえよう!4つのポイント |
4 | 中級編 | ここまで出来れば1人前!5つのポイント |
5 | 上級編 | キッチンを引っ張る上級者として実現したい姿、4つのポイント |
6 | センター編 | キッチンを取りまとめる責任者として必要なこと(作成中) |
それでは早速見ていきましょう!
新人がまず押さえるべきポイント
一にも二にもまず新人は以下4点を押さえないと
いつになっても怒られてしまったり、
戦力になれず疎外感を感じてしまいます。
①返事、意思表示をすること
②言われたことをちゃんとやること
③マニュアルを効果的に活用すること
④忙しさにあった仕事の進め方をすること
こちらに関しては内容が特に濃く重要な為、詳細は別記事として切り出しています。
上記の記事を見たら、またここに戻ってきてくださいね^^
センター以外はチェックを絶対に見ない
上記の
新人がまず押さえるべきポイント4点が理解でき、実行されつつある方は
次なる超基礎事項はこちらです。
センター以外はチェックを絶対に見ない
チェックとは
ホールスタッフが注文を受けると
「ピピピッ」と言って下記画像のような
今うけた注文一覧がキッチン内に出てくると思います。
これをチェックといいます。
引用:レジロール・サーマルロール・感熱紙・券売機ロールの専門店「JUSTロール」 (just-shop.jp)
チェックは紙タイプの他、
キッチン内のタブレット画面へ表示する電子タイプ
紙と電子の両方組合わさったタイプ等様々ですが、
共通して言えるのは、センター以外はチェックを絶対に見てはいけないということです。
※例外はありますが、それは各ポジションの上級テクニックなので別途書きますね
基本的にチェックを見ていいのはセンターのみです。
オーダーが入ったら
センターのタイミングでチェックを見て
センターのタイミングでチェックを読みます。
センター以外はチェックを見てはいけない理由
僕は様々な店舗のキッチンを見てきましたが、
オーダー提供能力の低いスタッフ、店舗ほど各自チェックを見に行ってしまいます。
なぜ各ポジションがチェックを見てはいけないのか
理由ごとに解説します。
動きが止まる
何をすればいいか分からなくなりチェックを見に行ってしまう。
これだけは避けたいものです。
目から入る情報は確実ですが体が止まってしまいます。
ましてピーク中で、何枚もチェックが並んでいるときは
該当のチェックを探すまでに多大な時間を割かれてしまい
肝心の調理をする時間が大幅に削られてしまいます。
後ほど詳細書きますが、
何をしたらいいか分からないときはチェックを見に行かないでセンターに聞きましょう。
各ポジション「ここまで終わりましたが、次何したらいいですか??」
センター「オッケー、そしたら次のチェックの~・・・コレとコレを動かしはじめて!」
このように、チェックを見ず口頭で確認をすることで、
調理時間をほとんど削らずに、止まることなく調理を続けられます。
調理提供のタイミングがずれる
センター以外の各ポジションのスタッフが
勝手にチェックを見てオーダーつくりはじめてしまうと
センターが頭の中で組み立てている調理提供の順番、タイミングが崩れてしまいます。
チェックが3、4枚ならさほど問題は出てきませんが、
何枚ものチェックが連なったピークのときは
センターの組立てた調理工程、調理指示が羅針盤のごとく全てとなります。
1ポジションのスタッフがチェックを勝手に見て舵取りをしてはいけません。
なぜならば具体例あげると、、
ピークにおいて十数枚連なっているチェックのうち8-10枚目が以下だったとします。
あなたは7枚目まで順調にあげているので、
チェックを見に行き8枚目以降を探しだします。
そこでラザニアが3つ連続してあることを発見し、
効率がいいだろうと考え3つまとめてラザニアを調理開始しました。
数分後、順調にラザニアが3つ完成しました。
しかし実際には、あなた以外の他のポジションの調理提供が遅れており、
あなたが作った8枚目以降のラザニアより先に出すべき料理、
例えばもっと早くに注文した他のテーブルのお子様料理が提供できていない状態で、
ホールスタッフも気づかずラザニアを持って行ってしまうと、、
もっと早く注文した他のテーブルのお客様から
「うちの方が早く注文したんだけど?」とクレームが起きる。
そうならないようにラザニアを放置していると、どんどん冷め、
いざ持って行った際に
「熱くないんだけど!」
とクレームをうける等、、、負の連鎖となることが想像できますよね。
こうしたことが起きないように、
センターはオーダー全体像を見て各ポジションへの指示を「コントロール」しています。
繰り返しますが、1ポジションのスタッフがチェックを勝手に見て舵取りをしてはいけません。
次に何をすればいいか分からないときは
センターからの指示が来なくなり、手持ち無沙汰。
そんな時はすかさず何をしたらいいかセンターに聞きます。
「センターが大変そうだから・・・」
と余計な気づかいをしてはいけません。
そこでチェックを見られ勝手に料理を作られる方が先述した通り
センターにとって一番厄介なことだからです。
指示を出されたが忙しくて忘れてしまった。
このときも同じく意思表示。何回もセンターに聞きます。
逆にセンターは何回でもラジオのように発しつづけなくてはなりません。
※詳細はセンター編で書きますね!
耳から入る情報は体の動きを止めないので、
忙しいキッチンで効率よく仕事をする上でとても重要です。
口と耳を中心に意思疎通ができるようになれば
キッチン上達への第一歩を踏み出せたといって良いでしょう。
このことから「良いキッチン」というのは
常に言葉が飛び交っていて活気のあるキッチン。
ということが分かりますね。
センター以外はニューオーダー読上げをしない
先に述べた「チェックを見ない」を実行すれば必然的に実現できます。
平常時はいいのですが、チェックがずらっと並び立て込んでくると
親切心?かチェックを読みだすスタッフが時々います。
しかしセンターが膨大な数のオーダーを把握、コントロールしているのにチェックを読まれてしまうと、
今まで組み立てていたものが一気に崩れてしまい、そこからキッチンの崩壊が始まります。
ニューオーダーのチェックを複数の人が読みあっているキッチン、
これは最悪の状況であり、その時点で潰れたと言っていいでしょう。
キッチンにセンターは2人いりません。
ニューオーダーが入ってきたのにセンターが読まなくて気になる!という時は
「ニューオーダーは何でしょう」と意思表示しましょう。
センターのテクニックとして「あえて読まない」は良くやるので、
独断で動かず、しっかり口でコミュニケーションをとりながらスムーズな調理を心がけましょう!
最低限の清掃はする
ピーク中はごみがゴミ箱に入らなくて床を汚したりと、キッチンはどんどん汚れていきます。
早く調理しようとするほど、汚れも増えますよね。
しかしそれをいちいち気にすることはありません(言い切ってしまいます笑)
汚したところはピークが終わってから清掃すれば済むことです。
ここで言う最低限の清掃とは、
調理の支障となる汚れに対する清掃のことです。
ピークにおける最優先事項は確実な調理提供ですので、
その調理提供の支障となる汚れを残してはいけない、という考え方です。
下記6か所が押さえるべき重要ポイントです。
・まな板の上
・グリル、チャーブロイラー
・まな板下のゴミ箱
・フライヤーバスケット、ヌードルバスケットの中
・フライパン
・シンクの中
まな板の上
現在進行中の調理物以外何も無い状態をキープします。
作業スペースが無くなりますので、
使い終わった包丁、ボウル、食材等を放置しないように気を付けましょう。
ピーク時はいかに作業スペースを確保するかが非常に重要です
グリル、チャーブロイラー
何度か食材を焼いていると、グリルやチャーブロイラーの上が次第に焦げついてきますよね。
焦げついたグリルで食材を焼くと、
食材に焦げが付着しクレーム ⇒ やり直し ⇒ 更にひっ迫しますので
焦げや調理後の汚れた油はスクレーパーですぐ掃除しましょう。
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いかに作業スペース(焼けるスペース)を確保するかが非常に重要
まな板下のゴミ箱
店舗によってはまな板の端に穴が開いていて、小さなゴミ箱として活用していると思います。
このようなタイプではなくても、メインの大きなゴミ箱の他に
ちょっとしたゴミをすぐに捨てられる小型のゴミ箱があると思います。
この小型のゴミ箱がピークを乗り越えるには非常に重要で、
小型ゴミ箱に入りきらなくなると作業効率が一気に落ちます。
いちいち離れたメインゴミ箱へ捨てる為に無駄な移動を余儀なくされたり、
小型ゴミ箱からあふれた食材等で作業スペースが削られる等、
小型ゴミ箱が埋まるとキッチンの崩壊が始まるきっかけになると言っても過言ではありません。
※何より、小型ゴミ箱が埋まったー!orz…という精神的なダメージが僕的にはきますね笑
溜まりきる手前でこまめに捨て、ピーク前は必ず空の状態にしておきましょう。
(なお上記画像は既に小型ゴミ箱が一杯ですのでこの状態でピークを迎えると悲惨なことになります・・・)
フライヤーバスケット、ヌードルバスケットの中
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フライヤーバスケットは上記画像のような揚げ物をフライヤーへ投入するカゴです。
揚げるたびに揚げカスがちょっとずつ溜まっていき異物混入の原因となります。
ヌードルバスケットは麺を茹でるカゴですが、
こちらもフライヤーと同じく、前回茹でた麺のカスが残っていると異物混入の原因となります。
いずれにしても異物混入によるクレーム ⇒ やり直し ⇒ 更にひっ迫しますので
揚げた後、茹でた後のバスケットに残った残留物は毎回すぐ捨てるクセをつけましょう。
フライパン
まず前提ですが、フライパンは卵料理とそれ以外で使い分けることを推奨します。
⇒卵料理専用フライパンを用意しましょう。
理由は、卵料理はとにかく綺麗なフライパンが必要不可欠だからです。
例えばオムライスを作るときは、フライパンのうえを卵がスムーズに滑るかが重要です。
焦げ付きやすい古いフライパンでは失敗の確立が高くなったり、
作るのに必要以上に時間がかかってしまいます。
よってフライパン清掃におけるポイントは卵専用フライパンかそれ以外かで分かれます。
卵料理に使用したフライパン
卵料理の調理後フライパンは、都度水で洗わず、
卵用フライパン専用のタオルやキッチンペーパーで拭き取れば十分にカスがとれますので、
サッと拭き取りフライパンを元の場所に戻します。
※焦げ付きやすい古いフライパンの場合、この限りではありません
※他の汚れが混在しないよう、必ず卵用フライパン専用のタオルを用意してください。
なお、モーニングにおいてはフライパンを棚に戻さず、
すぐ次の料理ができるように、グリルやチャーブロイラーの上にフライパンを置き保温しておきます。
※詳しくはノウハウ集のモーニング攻略編で紹介しますね
卵料理「以外」に使用したフライパン
卵料理以外はフライパンに焦げや油汚れ等が残りやすい為、
先ほどのような簡易な清掃方法では対応できません。都度洗う必要があります。
オーダーの切れ目であればサッと水洗いしますし、
ピークど真ん中であればシンクでお湯に付けておきましょう。
※お湯に付けておかないと洗う時に時間とられますので、こういった所から清掃時間が最小限となるよう工夫していきましょう!
シンクの中
オーダーあげるほど、シンクの中は調理済みのボウル、バット等でどんどん埋まっていきます。
ピーク中はオーダーあげるたびに洗う必要はありません。
オーダーの切れ目で少しでも間が空いたらすかさず洗うようにしましょう。
溜まりきりそうになったらクリーンスタッフ(皿洗い)を読んで洗い場で洗って頂きましょう。
作業スペースを確保する考えと同じく、
シンクのスペースが埋まるとそこからキッチンの崩壊が始まるきっかけになると言っても過言ではありません!
特に食材を入れてチンしたり混ぜたりするボウルをサッと洗うスペースは必ず確保しておきましょう。
ボウルがすぐに使えない状況におちいるとキッチンは確実に崩壊します!
まとめ
これで超基礎事項編は完結です。
本文を繰り返し読みイメージしてから職場で少しずつ実践してみて下さい。
特に、チェックをついつい見てしまうクセは中々直らないので
センターへの口頭確認する習慣もセットで少しずつ意識をしてみてください。
以下にポイントをまとめました。
【チェックを絶対に見ないこと】
・チェックを見ることで体の動きが止まる
・チェックは見ずにセンターへ口頭確認を
【ニューオーダー読上げをしないこと】
・センターが組み立てている提供タイミングが一気に崩れそこからキッチンの崩壊が始まる
・ニューオーダー読上げはセンターの仕事。センターは2人いらない
【最低限の清掃をしながらオーダーあげる】
・作業スペースを確保する為に調理の支障となる汚れはすぐに清掃
冒頭にも書きましたが、
超基礎事項編はオーダーあげる以前の超基礎事項であり、
出来ていないまま本ノウハウ書の他記事を読み進め実践してもあまり効果は出ません。
超基礎事項編が理解でき、実践できている方は
いよいよ次のステップである初級編へと進みましょう。